法には色法と心法があり、真法と妄法があります。色法には色法の自相と共相があり、心法には心法の自相と共相があり、妄法には妄法の自相と共相があります。真法には自己本体の相がありますが、共相はありません。
色法の共相とは四大から成る物質であり、質礙性を有し、空ではなく、伝播可能で、拡散可能であり、磁場効果を伴い、触知可能で可視的であり、生滅変異します。色法の自相とは、色・声・香・味・触であり、それぞれ固有の相貌と特徴を有し、混同されることはありません。そのため触知する根識と可視する根識は異なります。たとえ同種の色法であっても、それぞれ相貌特徴を有し、異なる作用があります。例えば花草樹山や机椅子などがこれに当たります。
心法の共相とは、全てに識別性と了別性があり、心所法を有し、無形無相であり、識の種子によって形成され、第八識を除き全てが生滅変異することです。各心識はそれぞれ独自の識別対象を有し、対応する法が観られます。第八識には共相がなく、唯一無二の法であり、世俗を超越したものであり、不生不滅で不変異、増減なく、衆生が依り所とする処です。
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