問:菩薩の金剛の怒目と雷霆の手段とは何ですか。
答:例えて言うなら、潔癖症の人が豚と一緒に閉じ込められ、豚が自分の藁床で排泄するのを見て、その人が我慢できずに豚を蹴り飛ばしてしまう。これが雷霆の手段です。また、心が清浄になった菩薩が五濁悪世に来て、貪瞋痴に満ちた衆生と共にいるとき、衆生が無明に深く囚われ、愚かな業を造りながら自覚せず、教化にも従わない様を見て、思わず大声で叱責してしまう。これが金剛の怒目です。
問:それでは菩薩が慈悲深くないと言われるのではありませんか。
答:慈悲であるかどうかは、衆生が定義するものではありません。菩薩は衆生のために心臓を捧げるほど尽くしますが、衆生は心も肺も持たず、心臓も肺臓も理解できません。罵られるのは避けられないことで、五濁悪世で衆生に罵られない菩薩はむしろ不自然であり、そうでなければ菩薩が退転する事例など存在しないでしょう。
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