意識の疑いと意根の疑いの区別

意識の疑いは、その程度が比較的浅く、表面のみに留まり、真の疑いではありません。例えば説明を受けると、心が明らかになり、疑いが解消されます。意根の疑いは程度が深く、意根は主導する識であり、主人であるため、主人のすべての心の働きと選択が作用し、結果を生じます。意識は主人ではなく、その疑いは主要な役割を果たさず、容易に解消されます。例えば意根が自らが造った善法を疑う場合、これは真の疑いであり、これによって以前の善法の心の働きと業行が一部または全て相殺され、過去に造った善法の功徳が消失または減少します。意根の背後には如来蔵が連動しているため、意根の心の働きを如来蔵は全て知っており、意根がその功徳を疑い信じない場合、如来蔵はこれらの善法の功徳の記録を軽減し、功徳が減少します。

したがって疑いの心が強いことも良くなく、疑いは煩悩の一種であり、私たちが断じるべき三縛結の中では疑縛に属します。疑いがあって決断できなければ、生死を解脱できません。よって私たちは心中の疑いを解決し、解脱の法に対する不明と不決を解決しなければなりません。意根が自ら行った功徳を疑えば、功徳は割引されます。だから私たちは善業を造った後は疑うことなく、内心からこれを善業と認め、将来必ず如実に善果を得られるようにすべきです。

臨終の際、もし心に念々と今生で造った悪業が続けば、如来蔵はこの悪の種子が早期に熟すよう連動し、私たちは悪業に引きずられて悪報を受けます。私たちは心念を調整し、心に此生で造ったすべての善業を思い続け、造った悪業は臨終前に努力して懺悔清浄すべきです。どうしても懺悔しきれないものは、臨終前にも心に強い念を形成させず、極力これを想わず、善業を想うようにすれば、如来蔵は（完全ではないが）悪業の種子が熟すことを許さず、善業の種子を熟させる可能性があります。

つまり臨終時の心念こそが心願であり、如来蔵は全てあなたに連動し、この念と願いを実現させます。だから臨終時、私たちが全て善願であり、極楽往生を願う念があれば、如来蔵は極楽往生を可能にするよう連動します。もし臨終時の念が良くなく、今生の悪業と相応すれば、悪業の果報が現前し、私たちは三悪道に堕ちる可能性があります。臨終時に極楽浄土や阿弥陀仏に対して疑いを起こせば、極楽往生できず、仮に往生できても極楽浄土の辺地疑城に至り、仏を見ず法を聞けず、疑心疑業が消えるまで留まります。よって臨終の念が最も重要で最も効果的なのです。