衆生无边誓願度
煩悩无尽誓願断
法門無量誓願学
仏道無上誓願成

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日常法話

2025年08月28日    木曜日     第1開示 合計4459開示

盗まれたものの種類

盗みの対象となる内容は非常に複雑であり、現代化が進むほど人間はより自我中心的になり、衆生の所有物は増加の一途をたどっている。かつては想像もできなかったものが、今やすべて所有されるに至った。その所有物とは、目に見え身体で触れられる物質的な色法のみならず、目に見えず身体で触れられない無形無相の法、例えば情報に類する法も含まれる。実際、盗みの対象範囲は極めて広範であり、五蘊十八界の一切の法、すなわち色蘊・受蘊・想蘊・行蘊・識蘊の五蘊、六根・六塵・六識がこれに含まれ、一切の色法・心法・非色非心法、および心と心の所有する法のすべてを網羅している。具体的な内容をひとつひとつ詳細に挙げていけば、まさに数えきれないほどであり、能盗(盗む主体)と所盗(盗まれる対象)の法は、いずれも個人の五蘊十八界に属する法であり、個人の所有に帰する。もし他人が所有者の同意を得ずに強引に自己のものとすれば、それはすなわち盗みとなる。

現代社会において科学技術が発達すればするほど、能盗・所盗となる法はますます増加し、古代の人々には想像すらできなかった状況をもたらしている。古代の人々が盗みを犯したとしても、せいぜい財物を盗むか、多くても人を盗む程度であり、いずれも硬質な実物であった。しかし現代では、実物のハードウェアを盗む事例は減少し、非実物のソフトウェアを盗む事例が増加している。以下にひとつひとつ詳細に列挙する。数えきれず、列挙し尽くすことは不可能ではあるが、おおむね分類整理することは、仏法を学ぶ者にとって自己を対照・内省し、自らを検討・反省し、かつ速やかに懺悔して少しでも罪業を消滅させ、修行の道における障害を取り除き、悪を去って善に向かい、過ちを改めて善を修める助けとなるであろう。

五戒における盗戒に関して、能盗・所盗となる法は以下の数種に分類できる:第一に有形有質の物質的色法、第二に無形有質の色法、第三に無形無質・非色非心の法、第四に心法、第五に心所有法である。

第一の有形有質の物質とは、目に見え身体で触れられ、耳で聞き、鼻で嗅ぎ、舌で味わうことのできるものであり、これは銭財・珠宝および各種物品を指す。これらはすべて色法であり、人間や畜生の五陰身および器官、さらには死体なども含まれる。これらについては誰もが明確に理解できるであろう。

第二の無形有質の色法とは、目に見えず、耳で聞けず、鼻で嗅げず、舌で味わえないが、身体で触れることができ、意識と意根によって感知できるものである。例えば人体に内在する磁場、修行者が修得したエネルギー場・気場などがこれに当たる。磁場は見えない物質的エネルギーであり、あらゆる生命体はそれぞれ異なる磁場を有し、人間に対する影響もそれぞれ異なり、相生相克の属性を有している。本人の知り得ないところ、または許可なく、勝手に他人の殊勝な磁場エネルギーを盗んで自己を滋養することも、盗みに含まれる。磁場のみならず、精力・エネルギー・精・気・神なども、無断で侵害・占用することはすべて盗みに該当する。例えば他人の精を採って自己の気を補う「採精補気」や「採陰補陽」などは、すべて盗みに属する。

第三の無形無質の法には以下のものが含まれる:名声・名誉・権勢・地位・功徳・イメージ・品德・特許権・商標権・時間・秘密・自主権・選択権・表決権など一切の権利・利益、他人の労働成果を自己のものとする行為(例えば専門書・論文・特許・発明創造・構想・構図など)。具体的に細分化すれば数多くの種類に分けられる可能性があり、種類が異なれば帰属も異なる。

第四は心法であり、心を盗むこと、すなわち他人の感情を欺き、他人の前七識を蒙昧にして信頼を騙し取り、他人の好むものを自己のものとし、他人の見聞覚知の法を自己のものとすること、および手段を用いて他人の見聞覚知に錯覚を生じさせ、誤解や誤謬を引き起こすことなどである。

第五は心所有法であり、触・作意・受・想・思、欲・勝解・念・定・慧、十一善法などがこれに当たる。例えば他人の感受を抑制し、他人の思想を剥奪し、他人に代わって決定や選択を行い、他人の考えや見解を自己のものとするなどである。


——生如法師の開示
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