朱に近づけば赤く、墨に近づけば黒し。薫染は無形の間にあり、最初は毛に染まり、再び皮に染まり、再び肉に染まり、再び筋に染まり、再び骨に染まり、最後に髄に染まります。髄まで染まれば根深く固まり、抜き難し。赤黒ともに然り。故に周囲の磁場は最も重要であり、交わる人々が最も肝要です。自らの抵抗力が強いからとて善友を選ばず、八地以上の薫を受けず、仏地において絶対に薫を受けないなどと言うべからず。隔陰の謎を経た再来人も、迷いの段階ではなお微細な染汚を受けます。意識が染められても容易に抜けますが、影響力は残るものです。
何故一つの団体が一つの風気をなし、一つの家庭が一つの習気をなすのか。伝染によるもので、知らず識らず習慣となり、更に知らず識らず習気が髄に入れば、世々に現行します。善悪ともに然り。願わくは我ら皆、良き団体の中で薫染され、朱に近づいて生い、強い煩悩習気ある団体で薫を受けず、墨を離れて生きんことを。福徳の集聚は速やかに、自らの磁場の変化も速やかなるべし。
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