衆生無辺誓い度す
煩悩無尽誓い断つ
法門無量誓い学ぶ
仏道無上誓い成す

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日常開示

2018年02月20日    火曜日     第3 回の開示 合計79回の開示

貪瞋痴三毒の害毒作用(二)

貪瞋痴は三つの毒であり、これらの毒は私たちの色身を侵すだけでなく、心をも襲い、私たちを生生世世にわたって苦しめ、さらに三悪道に流転させて苦しみを受けさせます。瞋恚の心が強いため、怒りの炎は血液の流れを乱し、身体に負担をかけます。また血液中の毒素は心臓の血流を滞らせ、怒りやすい人は心臓病やその他の病気にかかりやすくなります。したがって瞋恚の毒は最も害が大きく、他者を傷つけるだけでなく自分自身も傷つけるのです。貪瞋痴の煩悩が起こると、色身も変化し、血液の成分が変質し、気と血の巡りが乱れるため、身体に滞りが生じ、病根が徐々に蓄積されていきます。

瞋恚の心が起こるだけで身体は影響を受けます。したがって煩悩が重い人は病も重く、現世の健康を損ないます。ましてや来世においてはどうでしょうか。瞋恚が強いため、来世の容貌は醜く荘厳さを失います。さらに貪瞋痴の煩悩によって悪業を造れば、福徳を減じ、自らを三悪道に流転させ将来際限ない苦悩をもたらします。悪業を造れば、将来の色身に様々な病苦が現れます。色身は正報に属するため、悪業は直接身体に影響し、不健康で災い多く病に悩まされ、悪報が重い者は短命の果報を受けるのです。

常に理由なく他者を怒らせ苦しめ、不快な思いをさせることは、自身の将来の果報に甚だ悪影響を及ぼし、受ける苦悩は他者をはるかに超えます。自らが不快で苦悩するだけでなく、短命の厄にも遭い、これは貪瞋痴の煩悩と密接に関係し、造った悪業とも深く結びついています。悪業を造り他者を害すれば、自らの福徳も減じ、必ず悪報を受けるのです。

最も顕著な実例として、貪欲が起こると心が汚れます。心が清浄でなくなると色身に影響し、水大が変化します。水は下方へ流れる性質があるため、臨終時には貪欲の水が自らを三悪道へ堕とします。貪欲が起こると色身の血流が速まり、頭が冷静さを失い思考が混乱し、物事への対応が錯綜し、人事の判断を適切に行えなくなります。

瞋恚が起こると四大の構成比が変化し、色身の血液における四大構造が変質して毒素が発生し、血流が乱れます。特に瞋恚が激しい時は顔色が青ざめ、これは血液に毒素が生じ流れが阻害されている証です。長期間続けば心臓病をはじめとする血液関連の疾患を招き、全身の血液供給に支障を来たし、脳への血流不足から脳疾患を引き起こします。晩年には小脳萎縮などの脳病を患いやすくなります。故に貪瞋痴が他者を苦しめるだけと思ってはなりません。真に最も大きな被害を受けるのは自分自身なのです。

——生如法師の開示
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