書籍
作品
カテゴリ:般若経典 閲覧数:
本書は主に不浄観、慈心観、因縁観、数息観、念仏観という五つの法門禅の内容を解説し、これらの五つの観行法によって貪欲・瞋恚・愚痴・散乱などの煩悩を対治する方法を述べています。中でも不浄観と数息観は小乗禅法において最も重視され、「二甘露門」と称されます。後半では主に禅法修習によって到達する境地である四禅八定、および四禅八定と四念処・五神通・四諦観との関係を解説しています。四禅八定を修証しようとする者は欲界の過ちを観じ、涅槃を目指す者は四念処止観を修習すべきです。同時に経中では各種三昧修習の具体的な方法を解説し、凡夫から菩薩へと段階的に上昇する修証の道筋を示しています。本書は真実の修証を求める仏子にとって欠くべからざる依止すべき典籍であり、値遇難き法宝です。広大なる仏子が本書に依り如理如法に修証を実践し、教えに随って行じ、速やかに道果を証得されますよう祈念いたします。